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 2008年01月 

主人公その2(後編) 

先日からお届けしております新春企画第二弾、「もしもシリーズ」。
特別にいぬにスポットを当てて
「もしもいぬがおとぎ話の主人公だったら」
を数夜連続でお送りしています。

昨日の「もしもいぬがかぐやいぬだったら・前編」に続きまして、
本日は後編をお送りします。堂々の完結編です。
ハンカチを御用意ください。
それではどうぞ。

(前編のあらすじ)
5人の男達に無理難題を突きつけたかぐやいぬ。
男A、男B、男C、男D、男Eはそれぞれ命令を遂行すべく長い旅に出ました。
その旅先で、全員がそれぞれに素晴らしい女性に出会い、
幸せに暮らすことになったとさ。

さて、ABCDEに各(略)ボールを探しに生かせたかぐやは、
すっかりそんなことも忘れて日々お気楽に暮らしておりました。

ところが近頃、夜に月を眺めては鼻でため息をついているのです。
「ばあさんや、近頃かぐやは月を見てはふてくされた顔をするのう」
「そうですねえ、何か理由があるんでしょうかねえ」
一緒に暮らすうちにそれなりにかぐやに情の湧いていた二人は、
それなりにかぐやのことを気にかけるのでした。

ある日の晩、かぐやいぬはおじいさんとおばあさんに向かって、
A~Eに対する口調とは明らかに違う、同情を誘う声でこう言いました。
「じつはわたしは、月のせかいからやってきたいぬなのです。
 もうすぐ月からむかえのししゃがやってくることになっています。
 おじいさんとおばあさんとはおわかれしなければなりません」
「おお、なんということだ、お前は月の世界のいぬだったのか」
「それを知っていたらもう少しいいごはんをやっていたものを」
「チッ」
「ん、なんか言ったかい」
「いえいえ、何も」
「そうかい、それじゃ(ちょっと)寂しくなるねえ」
「え、引き止めないの」
「ん、ああ、そうだねえ(濁)」

それから数日経ち、
とうとう月からの迎えがやってくる満月の晩となりました。
特に何の準備もしなかったおじいさんとおばあさんは、
縁側に座ってお茶をすすりながらのんびりと迎えを待ちました。
そこへ、月からひと筋の光の道が伸び、
月の世界からかぐやを迎えに、
スーツ姿の男性がひとりでやってきました。

「どうもー、わたくし月の支社の者です」
「はあ、どうも」
「この度はうちのいぬが大変ご迷惑をおかけしたようで」
「ええ、それはもう」
「実はこのいぬ、うちの社のいぬだったのですが、
うさぎがついた大切なおもちを盗み食いしたのです」
「ああ、うちでもやりよりました」
「…そうですか、やはり治ってませんか。
それでですね、弊社の社長が大変な怒りようで、
下界で一からやり直して来いと、こちらの世界へ送りまして」
「はあ」
「少しは改心してくれればと期待したのですが、どうも無理のようです。
これ以上ご迷惑をおかけするわけには参りません、
今までの飼育料をお支払いしますのでこちらで引き取らせて頂きます」
「そうですか、それはわざわざすまんことです」
「あの」
そこへ今までぽかんと口を開けて見ていたおばあさんが話しかけました。
「これからの飼育料もいただけるんなら、わたしらで面倒見てもかまいませんよ」
「おお、そうですか、それはありがたい、
それじゃこれ、今までの分とこれからの前金で50両」
「なんと、こんなにいただけるのですかな」
「それはもう、こっちは厄介払…いや、可愛がってくださる方がおられるなら喜んでご提供させていただくのが我が社のモットーですので」

月の支社から大金をもらったおじいさんとおばあさんは、
末永くいぬと一緒に楽しくのんびり暮らしましたとさ。
めでたしめでたし。

あんたの出番は一切なし  【今日のいぬごはん】
   ・いぬ:鶏胸肉、鶏軟骨
    いぬじ:鶏骨ごとミンチ
   ・もやし
   ・きゅうり
   ・レタス
   ・ヤギミルク、魚油


ご用意いただいたハンカチは、
またきれいにたたんでタンスにしまっておいてください。
この企画、まだ続きます。
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