休み(その1)
今日の昼過ぎにドラッグストアに行ったところ、お母さんに連れられた小学生の姿を見かけ、
「平日のこんな時間に小学生?」
と思いましたが、
終業式なんですね、今日。
私が小学生の時はまだ海の日なんてありませんでしたし、その上土曜日も半ドン(死語)で毎週学校に行ってましたから、20日に日曜がかぶらない限り、終業式は20日、夏休みは21日から、というのが固定になっておりまして、まだその感覚が抜けきらないのです。
いいなあ、明日から夏休みかー。
というわけで、
またしてもネタのない本日は、
『うちの4匹に夏休みがあったら』
と題しまして、創作物語を書いてみたいと思います。
今日は犬編です。
でははじまりはじまりー。
いよいよ待望の夏休み。
いぬ子さんは朝起きると、まずラジオ体操に励みます。
いぬ次くんも朝ごはんが気になりつつ一緒に体操をします。
けれどいぬ次くんはすぐに落ちている石とか死にそうな虫とかに気を取られて班長さんに怒られます。
本当はまじめに体操しないとハンコがもらえないのですが、いぬ次くんはハンコ係のおばちゃんにうるうるとした目で「ハンコほしいの」とカードをそっと差し出したので「はいがんばったね」とぽんと押してもらえました。
ラジオ体操が終わると待ちに待った朝ごはんです。
二人ともあっという間に残さずきれいに食べ終わります。
早く食べ過ぎたいぬ子さんは「う゛ぇ」とおっさんのようなゲップをしました。
ごはんの後は勉強の時間です。
いぬ子さんは1学期にまじめに授業を受けていたので、ドリルもすらすらと解いていきます。
いぬ次くんも一度も休まず授業に出ていましたが、いぬ子さんに比べるとちょっと足りない子なのでなかなかドリルが進みません。
「ねえねえ」
いぬ次くんはいぬ子さんに助けを求めますが、いぬ子さんは一切無視して自分の宿題だけとっととやって机を離れました。
いぬ次くんはそのままひと眠りしました。
午後。
いぬ子さんは暑いのが苦手なので、涼しい部屋で読書をします。
いぬ次くんは暑いのが大好きなので、お外で元気よく一人で遊びます。
すると、いぬ次くんのお友達が「プール行こうよ」と誘いに来ました。
しかし、いぬ次くんは水が大の苦手なので「やめとく」と言ってお家に入りました。
部屋に入ると、読書が終わったいぬ子さんがお昼寝をしていました。
いぬ次くんも布団にもぐってひと眠りしました。
夕方。
待ちに待った夕ご飯です。
朝は毎日同じメニューですが、夜はいつも違うものが出てくるので、
「今日は何かな」
と二人とも楽しみでしょうがありません。
今日のメインは鶏肉です。
付け合わせのお野菜はニンジンときゅうりとレタスです。
二人ともニンジンときゅうりは大好きですが、いぬ次くんはレタスが嫌いなので、お母さんはできるだけ小さく切りました。
二人ともぺろりと平らげました。
いぬ子さんのお皿にレタスのかけらがちょっと残っていたので、いぬ次くんはそれも全部食べました。
すっかり日も暮れて、お父さんが帰ってきました。
足音が聞こえてきたので、いぬ次くんは玄関まで出迎えます。
いぬ子さんはどっかりと座り込んだまま微動だにしません。
がらりと居間の扉が開くと、「よ」と片手だけ挙げました。
いつもの光景です。
そろそろ寝る時間です。
二人はお父さんのあとについていって寝室へ入ります。
お父さんの部屋は寒いのでいぬ次くんは布団にくるまります。
二人ともぼやぼやとしかけたところで、お母さんに、
「寝る前のおしっこまだでしょ」
と起こされます。
いぬ子さんはまっすぐトイレに行きますが、いぬ次くんは順番待ちをしながらふらふらと歩き回ります。
いぬ次くんはおしっこが終わってもなかなか部屋に戻らないことがあるのですが、そうすると
「締め出すよ」
と怒られます。
たまに本当に容赦なくしばらく締め出されるので、慌てて走って飛び込みます。
そして眠ります。
こうして一日が終わり、
また同じ一日が始まります。
それでも二人はとてもしあわせです。
おわり。
猫編は日曜日に。
- [2014/07/18 17:01]
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