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 2017年03月 

職業(その22) 

さっきから、また昨日の動画のようにしし豆が全力で甘えているのです。
座椅子にだらりと座ってノートPCに向かう私のお腹の上に乗ったり降りたりしているので、苦しいのはもちろんのこと、こちらに背中を向けた状態で腹の上に立たれると、
目の真ん前に尻穴が(略)

さて、今日は土曜恒例連続企画、「いぬじが〇〇だったら」の日です。
職業図鑑の上から順に毎週違う仕事をいぬじにやらせていくという、いわゆる『もしもシリーズ』です。
今日の職業は、『警備員』です。

…え?大丈夫?
という総ツッコミが聞こえてきそうですが、まあいつもなんとかやってますので、とりあえず生温かい目で見守りつついってみましょー。


いぬじが警備員として働き始めて丸一年。
一年前、いぬじから警備員になりたいと聞いたかーちゃんは、「根っからのビビりに勤まるわけないがな」と反対したのですが、「ぼくがんばる」と決して折れないいぬじに、「そこまで言うならやるだけやってみ」と仕方なく折れました。
ちなみになぜそこまでいぬじは警備員になりたがったかと言うと、
散歩中に見かけた交通誘導の警備員さんが、いつもおやつをくれる近所のおばちゃんと立ち話をしていたからです。
警備員になれば、仕事中にもおばちゃんからおやつをもらえると思ったのです。

さて、今いぬじが働いているのは、とあるオフィスビルです。
本当は交通誘導をしたかったのですが、「小さすぎて運転手から見えない」という理由で外されてしまいました。配属が決まった時いぬじはとてもがっかりしましたが、ビルのトイレ清掃のおばちゃんがおやつをくれるようになったので、毎日元気に働いています。

いぬじの働くオフィスビルは7階建て、5つの会社が入っており、働いている皆さんとももうすっかり顔なじみです。
警備は二人一組で、定年退職後再就職した62歳の沢田さんとよく一緒になります。幸い沢田さんは犬好きなのでいぬじをとても可愛がってくれます。
今日も定刻の16時になったので、いぬじは3回目の巡回を始めました。
沢田さんは警備室でモニター監視をしています。
まずエレベーターで7階まで上がり、そこから階段で一階ずつ降りて全てのフロアを見回ります。いぬじにはエレベーターのボタンが届かないので、ボタンを押すところまでは沢田さんが手伝ってくれます。いぬじも、そんな沢田さんが大好きです。

いぬじはいつも通り、7階から順に巡回していきました。
階段を降り、6階、5階、4階、そして3階に差し掛かったところで、3階の会社の中から、「キャーッ」という女性社員の悲鳴のような声が聞こえてきたのです。
いぬじは大急ぎで向かい、ドアを開けて「どうしました」とそばに立っていた男性社員の野口君に尋ねました。
「あ、いぬじ君、それが、…あれ」
と彼が指を差した先には、
フタ付きの藤のカゴに入った、3匹の子猫がいました。

このフロアは、広告やWebサイトに使用するための画像・映像素材を制作する会社で、風景・人物・動物など、様々な被写体を撮影して販売しているのですが、たまたまある社員が野良の子猫を保護していたので、ついでにモデルにしちゃおうと連れてきたのです。

ニャーニャー
「か~わ~い~い~~~~」
ニャーニャー
「はいよちよちよち」
ニャーニャー
「おなかすいたんでちゅか?」
と社員総出でメロメロになっているところへ、騒ぎを聞きつけた沢田さんも息せき切って走り込んできました。
「はぁ、はぁ、ど、どうしたんだ、いぬじ」
「こねこだよ」
「はぁ、はぁ、…え?」
「さんびきいるよ」
「はぁ、はぁ、な、なんだ、そうか、はぁ」
沢田さんが一安心してモニター室に戻っていこうとした時、1匹の子猫がいぬじに気付いてカゴから出て、のたのたと近づいてきました。
「ニャー」
「ぼく、しごとちゅうだよ」
「ニャー」
「いまあそべないよ」
「ニャー(ペロペロ)」
「そんなのしてもだめだよ」
すると、その様子を後ろから見ていた沢田さんが、
「撮影はこれからかい?」
と野口君に聞くと、
「え、ええ、そうです」
「猫限定かい?」
「…いえ、そういうわけではないですけど」

30分後、子猫に囲まれ少し困ったような顔でカメラを向けられるいぬじの姿がありました。
【子猫に懐かれる犬】という名前で販売されたその素材は、会社創業以来最も売れた写真になりました。
めでたしめでたし。


いぬじは実際、嫌々ながらも
よく子猫時代の三豆の相手をしてやっていました。
その調子で五豆の面倒もみてくれると思いましたが、
希望はもろくも崩れ去りました。
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