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 2017年03月 

職業(その25) 

別れの季節ですね。

でも、
私には別れはないので、寂しくはないです。
4月に入っても出会いもありませんが。

さて、今日は土曜恒例連続企画、「いぬじが〇〇だったら」の日です。
職業図鑑の上から順に毎週違う仕事をいぬじにやらせていくという、いわゆる『もしもシリーズ』です。
今日の職業は、『建築士』です。

毎度のことながら、「どうやって国家資格取ったんだ」というツッコミはぐっと飲み込んでください。
今日のいぬじはどんな働きぶりを見せるでしょうか。
ではいってみましょー。


いぬじが建築士として仕事を始めて丸三年。
所長を含め5人のスタッフのいる設計事務所に勤めています。
去年まで設計はまだ任せてもらえず、お客さんにプランを提案したり、設計書から見積書を作成したりするのが主な仕事でしたが、裏方仕事も真面目にコツコツ頑張っていたおかげで、最近設計にも参加させてもらえるようになりました。時には実際にいぬじの案が採用されることもあります。

そんなある日、50代の夫婦が家の設計を依頼しに事務所にやってきました。
彼らの希望は、「ペットも喜ぶ家」。
ラブラドールレトリバーとフレンチブルドッグを飼っており、人も犬も暮らしやすい家を建てたいそうです。

詳しい話を聞き、お客さんが帰った後、犬を飼ったことのある建築士7年目の柳田さんが「僕にやらせてください」と手を挙げました。柳田さん以外に犬の飼育経験者がいなかったため、所長は彼にとりあえず任せてみることにしました。
柳田さんは人との協力を好まず、最初から最後までひとりで仕事をしたがります。しかし所長は事務所全体としてのカラーを大切にしたいので、柳田色が強くならないよう他の人の意見も聞きなさいと注意しているものの、なかなか改めようとしないのでした。

「ペット共生住宅、前からやってみたかったんだよね」
ウキウキしながら柳田さんがパソコンに向かいます。
「やっぱりリビングの窓から広めのウッドデッキに出られて、そこからドッグラン的な庭があるといいよな」
「こっちの掃き出し窓は外の様子がよく見える南向きの角に」
「階段の下に寝床スペースを作って、と」
「リビングは滑りにくい無垢材にしよう」
と相変わらずひとりで作業に没頭し、予定よりもずいぶん早く設計図が完成しました。

「所長、確認お願いします」
柳田さんが所長のパソコンに設計図データを送りました。
「…うん、よく出来てるんじゃないか」
「ですよね」
「これ、他のみんなにも見てもらおう」
「いいですよ、そんなの」
「いや、うちの事務所で初めてのテーマだ、勉強のためにも見せる必要があるよ」
「…まあ、そういうことなら」
いぬじ以外の3人(全員室内飼い未経験)は、「よく考えられてると思います」「いいんじゃないですか」と肯定的な答え。柳田さんはますます上機嫌です。
最後にいぬじが見せてもらいました。
「このおにわ、あそびばなの」
「そうさ、自宅ドッグランだよ、ドッグラン」
「でもラブさんにはせまいとおもうよ」
「…ま、まあ、それはそうだろうけど土地が限られてるんだからしょうがないだろ」
「7さいくらいになるとデッキからおりるのしんどくなってくるの」
「…そうなのか?」
「うん、デッキよりは、ぜんぶリビングのたかさでつなげてひろいテラスにしたほうがうれしいよ」
「あー、なるほどね…」
「ラブさんもフレブルさんもおとこのこだから、あんまりおそとはみえないほうがいいとおもうの」
「へ?なんでオスだとそうなんの?」
「みんながそうじゃないけど、そとをとおるひとがきになってほえちゃいたくなるの」
「へえ…そういうもんなのか…。なあいぬじ、あとは何かあるか」
「フレブルさんはケージがきらいだっていってたよ」
「ああ、だからケージを置く必要がないように階段の下に柵作って寝るスペースにしたぞ」
「それだとあんまりケージとかわらないの」
「…マジかよ、じゃあどうしたら」
「ダイニングははいってほしくないところのつうろをせまくしてゲートをつけられるようにして、しんしつはクローゼットをうえはんぶんにして、したにサークルがおけるスペースをつくるといいとおもうよ」
「はあ、なるほどな」
「あとむくざいもいいけどふつうのフローリングようのペットむけコーティングざいのひょうばんいいのがあるよ」
「へえ」
「あとここのだんさはなくして」
「ああ」
「テラスのてまえにスロープつけてあげて」
「うん」
「あとテラスにおゆのでるすいどうつけて、おさんぽからかえってきたらテラスからはいってあしあらってもらって、あめでぬれたらここでふいて、シャンプーもできるの」
「そりゃ便利だ」


その様子を、所長は後ろから嬉しそうに眺めていました。
最初のプレゼンの日、ご夫婦は大変このプランを気に入ってくれました。その後もほとんど修正はなく、無事建築が始まりました。
翌年のお正月、二人と二匹、とても幸せそうな写真付きの年賀状が事務所に届きました。

めでたしめでたし。


あーこんな家に住みたい。
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