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 2017年04月 

職業(その27) 

一昨日までほとんど咲いていなかった桜が、
昼間見たらほぼ満開でした。
そして、今日は雨でした。
ああ、もったいない。
なんとか来週までもちますように。

さて、そんな今日土曜は恒例の連続企画、「いぬじが〇〇だったら」の日です。
職業図鑑の上から順に毎週違う仕事をいぬじにやらせていくという、いわゆる『もしもシリーズ』です。
今日の職業は、『コメディアン』です。

「コメディアンと芸人の違いは?」
と思われたかもいらっしゃるかもしれませんが、
『コメディアン=喜劇役者』(by wiki)ということだそうです。

果たしていぬじは笑いを取れるのか。
でははじまりはじまりー。


いぬじがコメディアンを目指して喜劇専門の劇団に入団し丸一年。
これまでの一年は先輩団員の付き人兼雑用係で一切舞台には上がれませんでしたが、この度めでたく初舞台を踏むことになりました。
役名はいぬじです。
犬役です。

さて、いよいよいぬじデビューの前日リハーサルを迎えました。
いぬじはまだセリフが数える程度の端役ですので、本日はその登場シーンを全てお送りしましょう。

舞台は昭和、関西下町の小さな商店街。
うどん屋の店員で28歳独身のケンちゃんを主役とした、人情物語です。
少々荒っぽいが面倒見のいい大将、大将が唯一頭の上がらない明るい女将さん、ケンちゃんの幼馴染の酒屋のショウちゃん、ケンちゃんがひそかに憧れている花屋のサトミちゃん、うどん屋の常連のヤス爺、真面目だけが取り柄のお巡りさん、ケンちゃんの妹でおとなしいユミ、サトミちゃんの兄貴でケンちゃんの永遠のライバル・カズなどが登場する人気シリーズです。
さて、今回はどんなドタバタが繰り広げられますやら。

大将  「一体、誰がヤス爺の下駄を盗んだんや」
ショウ 「ヤス爺、ほんまはボケてどっか忘れて来たんちゃうか」
ヤス爺 「アホ抜かせ、誰が裸足で歩くかい、まだそこまで耄碌する年とちゃうわ」
女将  「しょうもないこと言うてる前に、誰かはよお巡りさん呼んできてんか」
ケン  「女将さん、ぼくちょっと交番まで行ってきます」
女将  「お願いねー」

巡査  「窃盗事件があったというのはここでありますか」
大将  「おう、やっと来たか」
ヤス爺 「そうや、わしの下駄が盗まれたんや」
巡査  「なんと、下駄が盗まれたと」
ヤス爺 「このうどん屋のな、座敷に上がってうどん食うてごちそうさまー言うてほな帰ろかて下見たらあるはずの下駄があらへんのや」
巡査  「どなたかが間違えて履いて行かれたということは」
大将  「それはないな、この爺さん以外に座敷で食うとった客はおらへんさかい」
巡査  「これは私だけの手には負えない事件でありますな、よし、ちょうど交番に警察犬がおりますから連れてきましょう」
ケン  「ずっとおるよ」
いぬじ 「きたの」
巡査  「なんと、お前、勝手についてきたのでありますか」
いぬじ 「ううん、かってじゃないの」
ケン  「お巡りさん、犬の引き綱が腰の手錠とつながっとるで」
巡査  「な、なんと、本官としたことが」
ショウ 「あんたいつでもそんなんやがな」
大将  「それにしてもえらい小さい警察犬やなあ」
女将  「ほんま、可愛らしいわー」
ショウ 「なんやこんなタヌキみたいな犬で大丈夫かいな」
巡査  「見習いではありますが、鼻は利くのであります。いぬじ、この方のにおいを覚えなさい」
いぬじ 「うん(クンクン)」
ヤス爺 「っひゃー、なんやくすぐったいわあ」
いぬじ 「(クンクン)おぼえたよ」
巡査  「それじゃ、下駄のにおいを追うんだ」
いぬじ 「うん(クンクン、クンクン) …ここ」
大将  「ここって、お前、便所やないか」
ショウ 「あちゃー、やっぱり見習いではあかんかー」
ケン  「いや、ちょっと待てよ(ガチャ) …あったー!!」
全員  「「「えええええええーー!!(ヤス爺をにらむ)」」」
ヤス爺 「そうやそうや、さっき便所行って履きもん変えて、そのまま出てきてしもたんやった、すまんすまん」
全員  「「「ズコーーーーッ」」」
巡査  「無事解決ということで、失礼するであります」
いぬじ 「おあげたべたい」

翌日、無事初舞台が披露され、いぬじはなかなかの人気でした。
おかげで二日目から少しセリフを増やしてもらいましたとさ。
めでたしめでたし。



評判が良ければ、第二弾もやりたいと思います。
今度こそサトミちゃんやカズ(ユミにメロメロ)を出したいです。
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