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 2017年07月 

職業(その41) 

今日も大変暑い一日でした。

ので、
早朝の散歩以外、外に出ませんでした。
連休と言っても、みんな予定があるわけではないのです。
そもそも犬を飼っていると夏場は予定を立てないものなのです。
そういうものです。
多分。
でも、
明日は昼間、友達の家に遊びに行きます。
犬猫は旦那に任せます。

さて、今日は土曜恒例「いぬじが〇〇だったら」の日です。
職業図鑑の上から順に毎週違う仕事をいぬじにやらせていくという、いわゆる『もしもシリーズ』です。
今日の職業は、『図書館司書』です。

暑い日は図書館で涼む、という方も多いことでしょう。
図書館への行き帰りが暑いので私は行きませんが。
それではいってみましょー。


いぬじが地元の公立図書館で司書として働き始めて1年半。
はじめは本を違う棚に戻したり、パソコンへの入力を間違えたりと失敗も多かったのですが、優しい同僚に恵まれて、今では一通りの業務をこなせるようになりました。
但し、図鑑だけは元に戻せません。
重過ぎて、持てません。

さて、今日は土曜日です。
平日は来館者も少なくのんびりしたものですが、土日は多くの人が訪れて大変忙しくなります。
その日も、とある来館者の対応にしばらく時間を取られ、危うくカウンターが長蛇の列になりかけましたが、先輩司書の中山さんが颯爽と書庫から現れ、事なきを得ました。
中山さん(男性・36歳)、只今絶賛婚活中です。

さて、その来館者の話に戻りましょう。
20代くらいの彼は、一冊の本を探していました。
絶版本で、古本屋やネットオークションでもなかなか売りに出ないので、ひとまず入手はあきらめ図書館で借りられないかと来館したようでした。
「すいません、この本、ありますか」
彼は、一枚のメモをいぬじに手渡しました。
「はい、おしらべしますのでしょうしょうおまちください」
カタカタカタ
「おまたせしました。もうしわけありませんがぞうしょにもありませんでした」
「…そうですか」
「あの、けんないのべつのとしょかんにはあるのでとりよせますか」
「えっ、あるんですか」
「はい、でもとりよせに2、3にちかかります」
「いいですいいです、取り寄せてください」
「はい、それではこちらのおとりよせかーどにひつようじこうをごきにゅうください」
「ああよかった、ずっと探してたんです」
「みつかってよかったです(チラッ)」
「はい、本当に。…はい、書きました」
「…ええと、さきほどのめもにかいてあったほんのなまえとちがうのですが(チラッチラッ)」
「えっ、ちょ、ちょっと両方見せて下さい」
「はい、おかえしします(ハラハラ)」
「……す、すみません、最初のメモの方、書き間違えてました…。家を出てくるときに慌てて書いたもんで」
「そうでしたか、ではおとりよせかーどのほうがおさがしのほんですね」
「はい、そうです」
「ではもういちどおしらべします(タスケテー)」
「(ガチャッ)いぬじ君、ごめんね。申し訳ありません、大変お待たせしました」
「あ、なかやまさん、ありがとうございます」
「(ボソッ)いやいや、悪かったね」
「あ、すいません、もういちどおしらべします(ホッ)」
「ごめんなさい、何度も」
「いえ、ぼくはもうだいじょうぶです」
「(…僕?)」
カタカタカタ
「すいません、こちらのほんは、けんないのとしょかんにはないようです」
「…ああ…そうですか…」
「あの、それではぜんこくのとしょかんをけんさくしましょうか」
「えっ、そんなこと出来るんですか」
「はい、ほんがあればりくえすとをだして、むこうのとしょかんからとりよせのきょかがおりればとりよせられます」
「ぜひお願いします!」
「はい、ではおしらべします」
カタカタカタ
「ふたつのとしょかんにありました」
「やったー!」
(周囲の人)ジロッ
「す、すいません、興奮して」
「では、りょうほうのとしょかんにりくえすとをだしておきます」
「お願いします」
「りょうほうともおーけーならちかいほうのとしょかんにおねがいして、もうひとつのとしょかんにはごめんなさいをいっておきます」
「…あの、両方とも借りられたりできるんですか」
「はい、できます」
「できるんですね、じゃあ、両方とも借りたいです」
「わかりました、ではそのようにてつづきします」
「ありがとうございます!」

3週間後。
無事、彼のもとに二冊の本が届きました。
ほくほく顔で両手に抱えて彼が借りて行った本は、
『ねこねこ大事典』でした。



メモの方には「ねこ〃大辞典」と書いていました。
猫の写真と知識がいっぱいの、絶版になったのが惜しい本です。
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