職業(その46) 

今日は久しぶりに朝からよく晴れて、
暑かったです。
ものすごく暑かったです。
どのくらい暑かったかというと、
シートベルトが焼き印になるくらい暑かったです。
いや、それは言い過ぎました。
でもやけどするくらいは熱かったです。

さて、今日は土曜ですので土曜恒例「いぬじが〇〇だったら」の日です。
職業図鑑の上から順に毎週違う仕事をいぬじにやらせていくという、いわゆる『もしもシリーズ』です。
今日の職業は、『バルーンアーティスト』です。

へー、 そんな職業もやるんだ、と思われましたか。
はい、なんか面白そうな仕事は片っぱしからやらせます。
ではいってみましょー。


いぬじがバルーンアーティストとして活動し始めて3か月。
最初は作っている途中で割ってしまったり、それを演出だとごまかしたりした(つもりで本気で割ったことはばれていた)こともしょっちゅうでしたが、今ではほとんど失敗なくスイスイ作れるようになってきました。
得意なのは、やっぱりプードルです。
一度スタンダードプードルサイズに挑戦してみたのですが、空気入れに時間がかかり過ぎてお客さんが帰ってしまったので諦めました。

さて、今日の仕事場は住宅展示場です。
家族連れのお客さんの前でバルーンアートを作り、お子さんにプレゼントするという仕事です。
いぬじは家型のバルーンアートを作れるよう事前にしっかり練習し、三角屋根の可愛らしいお家が1分くらいで作れるようになっていました。
さて、10時になりいよいよ仕事開始です。
週末ということもあり、オープン時間から次々と駐車場に車が入ってきます。
この展示場はいぬじの雇い主であるハウスメーカーだけでなく、合計8社のモデルルームが建つ総合展示場です。他の会社のモデルルームを見に来たお客さんも、いぬじが風船をふくらませ始めると足を止めて見て行ってくれます。
そのうち、小さい子ども連れの家族が3組、4組と順番待ちを始め、いぬじは大忙しになりました。
何を作ってほしいか希望を聞いてから作るのですが、やっぱり男の子は剣や飛行機、女の子にはお花や傘が人気で、プードルもちょこちょこ頼まれていぬじはますます張り切りました。
ちなみに三角屋根の家は6時間働いて3回しか作りませんでした。

さて、話は午後2時頃のことです。
3才くらいの女の子が走ってやって来て、いぬじにこう言いました。
「いくら」
いぬじは一瞬驚きましたが、すぐ気を取り直して、
「おかねはいらないです」
と答えました。しかし、女の子はまた、
「いくら」
と言いました。
「ただです」
いぬじはやさしく答えました。が、
「いくらほしい」
と言うのです。
いぬじは今度は思わず「えっ」と声が出てしまいましたが、なんとか気を取り直して、
「ぜんぜんいらないです」
と答えました。もちろんお給料はちゃんと住宅メーカーから出ます。
そこへ、息を切らしながら女の人が
「す、すみません、これ、さおり、こんなところにいたの」
と走ってきました。
「ハァハァ、本当にすみません、ちょっと目を離したすきにいなくなっちゃって、ハァハァ、パパー!いたー!」
どうやらパパは別の展示場を探していたようです。
「これ、もう、この子は、心配ばっかりかけて」
「…」
「いつも勝手にフラフラ歩いて行っちゃだめって言ってるでしょ」
「いたかー」
パパも走ってきました。
「ああよかった、本当にご迷惑をおかけしました」
「みつかってよかったです」
「はい、この子、いつもこうなんです」
「…」
「これ、ちゃんとパパにも謝りなさい」
「だって、いくら」
その時、ようやくいぬじはピンときました。そしてオレンジ色の風船をふくらまし始めました。
「本当にすみませんでした。ひとつ買わせていただきます、おいくらですか」
「おかねはいらないです」
「あ、そうなんですね、失礼しました」
「すぐできるのでまっててください」
いぬじは等間隔に風船を捻じっていきます。
「のりにのせますか、まきますか」
「うん!のせて!」
「「え?」」
両親は全く事態が飲み込めず、二人で顔を見合わせていると、
「できました」
といぬじが完成品を差し出しました。
「やったー、いくらだー!!」
それはまさしく、イクラの軍艦でした。
黒々とした海苔の軍艦に、つやつやしたいくらの粒が乗っている、巨大な軍艦寿司でした。
イクラの下に、ちょっとだけ白い風船のごはんも覗いています。さおりちゃんは大喜びです。
「あ、ありがとうございました…。この子、イクラが大好きで…」
「よかったです」
こうして、またひとついぬじのレパートリーが増えました。
家型より、人気が出ました。
めでたしめでたし。


私自身は、イクラは普通です。
軍艦で一番好きなのはネギトロです。
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コメント

いくらは、お寿司やさんのより自分で漬けたのが美味しいです。
昨年は鮭が不漁で、いくらがとんでもない値段だったので買いませんでした。今年はお手頃価格だといいなぁ。
私の好きなネタは、ツブとホッキ貝です。
こういう、固い系の貝が好きなんです。
ホタテはグニャグニャしてるのでランクインしていません。
記事に関してのコメントしてなくてごめんなさい。
でも、いつも土曜日は一生懸命働くいぬじさんを想像しながらニマニマして読んでます。

たれくりたん様

イクラを自宅で漬けるという発想が全くありませんでした!
さすが魚介類の宝庫、北海道ですね~。
私は逆に貝がちょっと苦手で(あさりやしじみはOK)、マグロ(赤身)とエビが好きです。
イクラは5粒くらいを1粒ずつ食べれば満足します。
基本、安い舌です。

いぬじの職業物語、これからもニヤリ(&ホロリ)とさせる話をご提供できるようがんばります。

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