職業(その56) 

今週末も雨です。
まあ風邪を引いてどこへも出かけられないので、別にいいと言えばいいのですが。
イベントがあった方は大変お気の毒でした。

そんな土曜の恒例企画、「いぬじが〇〇だったら」の日です。
職業図鑑の上から順に毎週違う仕事をいぬじにやらせていくという、いわゆる『もしもシリーズ』です。
今日の職業は、『郵便配達員』です。

いわゆる郵便屋さんです。
犬ですので手紙を読まずに食べることはありませんが、
さて、いぬじの働きぶりやいかに。
では行ってみましょー。


いぬじが郵便配達員として働き始めてちょうど1か月。
すっかり道も覚えて、毎日楽しく仕事しています。
ちなみに普通の原付(カブ)には乗れないので、いぬじ用の特別な小さいバイクを用意してもらいました。
モンキーバイクより小さいサイズです。
しかも電動なのでほとんど子ども用のおもちゃにしか見えません。
でもちゃんと走ります。配達がんばってます。

さて、おそらく配達を仕事にしている人にとって避けては通れないことのひとつと言えば、そう、
『犬に吠えられる』こと。
本人が犬好きであろうとなかろうと、郵便屋さんや宅配便の配達員さんは吠えられることがもはや宿命とも言えます。
犬であるいぬじも例外ではなく、犬のいる家の10軒に1軒以上でワンワンとけたたましく吠えられているのでした。しかし、そのほとんどが室内犬のため、いぬじは話しかけることもできず、配達を終えたらそのまま次のお家へ行くしかないのでした。

そんなある日のこと。
その日はとてもお天気がよく、いぬじもウキウキしながら郵便局を出発しました。
配達を始めて15分、とある犬のいる家に到着すると、普段家の中にいるはずの飼い犬が庭に出ていたのです。晴れて気持ちいいので外で遊ばせていたのでしょう。
しかしこの犬(ダックス・オス・5歳)はまたよく吠えるのです。人が通るたびにワンワンと大きな声で吠え続け、通りがかりの人の顔を曇らせていました。飼い主さんはたまに家の中から「ダメよ~」「静かにしなさ~い」とちょっと大きめの声を掛けているだけです。
そこへいぬじが来たものですから、それはもうえらい剣幕で吠え始めました。いぬじはとりあえず「こんにちは」と挨拶しました。
「なんだよ、おまえ犬かよ」
「はい、いぬじです」
「おれはケンケンだぞ。犬だからってさべつはしないからな、おれはほえるんだからな」
「どうしてほえるんですか」
「どうしてってそんなのあたりまえだろ」
「ぼくはほえたらいけないっていわれます」
「はあ?そんなのおかしいだろ、おれら犬だぞ、ほえるのがしごとだぞ」
「ぼくのしごとはゆうびんはいたつです」
「そんなのふつうの犬のしごとじゃないだろ」
「ふつうじゃないですか」
「そうだよ、ふつうの犬はほえなきゃいけないんだぞ」
「はい、でもぼくはほえるとかーちゃんにしかられます」
「ふーん、おまえのかーちゃんかわってるな」
「でもけんけんさんのおかあさんもちゅういしてます」
「なに言ってるんだよ、ちゅういしてなんてしてないだろ」
「でもさっきからしてます」
「ちがうぞ、おれといっしょにほえてるんだぞ」
「ちがいます、ちゅういです」
「……ほんと、か?」
「はい、ほえちゃだめっていってます」
「でも、おれ、ほえてるし」
「ほんとはだめだとおもいます」
「じゃあおれ、今までかんちがいしてたのか?」
「はい」
「じゃあおれ、今までやっちゃいけないことしてたのか?」
「しらなかったからしかたないです」
「じゃあおれ、これからほえちゃだめのか?」
「できるだけほえないほうがいいとおもいます」
「わるいやつが来てもか?」
「わるいやつにはおもいっきりほえていいとおもいます」
「わるいやつってだれだ?」
「だれもいないときにこっそりいえにしのびこむひとです」
「そんなやつ今までいなかったなあ」
「それはよかったです」
「…わかったよ、じゃあおれ、ほえるのやめる」
「それがいいです、じゃあまたあした」
「うん」

翌日もケンケンの家に配達する郵便物があったので家の前に行くと、ケンケンは家の中にいました。ケンケンは全く吠えず、「これでいいんだろ」という顔をしていぬじを見ていました。いぬじは大きく頷いて、郵便物をポストに入れました。
その翌日はケンケンの家に配達するものはなかったのですが、家の前を通った時、ちょうど飼い主さんがご近所さんと立ち話をしていました。
「ほんとびっくりよ、急に吠えなくなったの。何か病気かと思って病院連れて行ったんだけど、どこも異常なしだって、どうしちゃったのかしらね」
と喋っていたので、いぬじは、
「けんけんさんはげんきです。これからはわるいひとにしかほえないです」
と伝えてきました。

めでたしめでたし。



その後、いつの間にかいぬじのことが噂になり、
「犬を吠えなくしてくれる郵便屋さん」として
話題になったとかならなかったとか。
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コメント

うちにも来てほしいです。
ツルちゃんは郵便やさんには吠えませんが、まこりが家のピンポンがなって宅配の方が来ると吠えるのです。
この年になっても良い人と悪い人の区別がつきません。逆にツルちゃんは知ってる人(一度でも撫でてくれたことのある人、一度でもおやつをくれた人)は絶対に忘れないので吠えます。
知らん人にはまったく吠えないので番犬にはなりません。

たれくりたん様

知ってる人に吠えて知らない人に吠えないって珍しいパターンですよね。
まこりちゃん、仲間はいっぱいいるけど吠えるのが自分だけなのでもはや使命感すら感じてそうです。

ちなみにいぬは子犬の頃、宅配便のお兄ちゃんが好き過ぎてうれション引っかけてしまいました。
笑って許してくれました。

いぬじみたいな郵便屋さん(というか人の言葉が喋れる犬)がいたら、ドッグトレーナーは商売上がったりでしょうね。
でも動物病院にいてくれたらすごく助かりますね、きっと。

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